埼玉県さいたま市周辺に設立予定
info@dekideki.jp

個別指導の内容

個別指導の役割

できないできるに変える

個別指導のメリットは、子供の特性に沿った指導が受けられます。並びに、適切なタイミングでの助言や配慮、個別の環境調整から、学びやすい状況が作れます。更に、低年齢児が持つ情緒の不安定さに対しては、その日の状態を考慮した指導の修正が可能です。

集団型の指導は、発達の遅れや躓きがみられない子供を対象とした、包括的な発達促進に適しています。反面、他児童との比較から不得意さが表面化して、できないという思いが強くなります。動機付けの自己コントロールが難しい低年齢時期は、できないこと避けたがり、克服しようとする考えには至りづらいです。

【できる】指導を具体化するには、子ども一人ひとりの【できない】点を細かく知り、その子に【適した形】で取り組むことが大切です。

個別指導の内容

個別指導による発達支援の手順

お子さんへの個別指導は、子供の実態把握や保護者さまの希望を伺い、個別計画書の作成を通して決定いたします。以下は、私達が提案できる個別指導の内容と、そのプログラム例です。

1. 体の使い方を知る

姿勢と協調運動

微細運動による指先の操作

人の運動は、姿勢が適切に保たれることで成立します。姿勢は四肢と体幹の筋で制御しており、姿勢が不安定になると各運動に支障を起こします。各運動に対する姿勢は、適切な経験を重ねた結果であり、後天的に獲得されたものです。姿勢指導では、静的な制御だけでなく動的な制御をおこないます。

日常生活における動作は、複数の運動が効率良く協調されて成り立ちます。乳児期より目と手の協調運動は育まれ、一例として「自分の手を追視する」運動があります。ものの使用は操作機能が高まるにつれて上達しやすく、指先や手首の調整がスムーズとなります。更に、左右の手が異なる動きをする「分化」へと発達します。

プログラム例

立つ・座る等の姿勢維持、バランスを保持する体操、ボール等を使った運動、組み合わせ玩具遊び、手指の運動、ハサミの指導、紐通し

2. 生活動作を身に付ける

日常生活で特に必要なこと

使いやすい食具を使った食事指導

基本となる生活動作は食事、排泄、着脱です。

①手掴み食べから始まる食事動作は、スプーン・フォークの扱いを覚え、こぼさない操作へと移行します。一人で食べられるようになると、箸使用へと進みます。フォークや箸の微細操作は、両手の使い方、指先のコントロールが重要です。

②排泄は、排尿間隔が長くなることや、尿意・便意を意識できることが自立へのポイントです。同時に「排泄行為はトイレでする」という認識を育む必要があります。排尿は脳からの指示で、括約筋が緩んでおこなわれます。

③衣類着脱は、脱衣動作から始めると取り組みやいです。着衣動作は、動作を細分化して始めると意欲が削がれづらいです。着脱動作の際に、衣類を手で掴む位置が曖昧な場合は、視覚的な手掛かりが役立ちます。

プログラム例

衣服や靴等の実物を使用した指導、スプーンや箸等の実物を使用した指導、トングや洗濯ばさみを使った指先機能の強化

3. 言葉を使う

コミュニケーションを含めた領域

二語文の言葉指導

言語の要素は音形、語彙、文法、コミュニケーション分類されます。

人は、乳児期から身近な事物に興味を抱き、漠然と概念を形成します。その後、各事物に名称があることを知ります。言葉理解の初期指導では、身近なこと・好きなことを題材とします。

表出言語を単語から2語文に発展する場合は、理解しやすい「名詞+名詞」や「名詞+動詞」から学習します。助詞の学習は、絵カードと文字を組み合わせ、視覚化して指導します。

コミュニケーションには意図が含まれており、意図を分かりやすくする為に、視覚教材を用います。使用頻度が多い「欲求」と「承諾・拒否」は、身振りで表現することも有効です。

プログラム例

実物を扱った物の名称理解、写真・イラスト等を使った語彙理解、絵カードの組合せによる二語文・多語文指導、絵・音声・平仮名のマッチング指導

4. 数を知る

数の概念を知る

視覚化した数の比較指導

数は「いち」や「に」と数についた名称の数詞、「1」や「2」と数を表す記号の数字、数の量的な意味として数量の要素があります。又、数には一般的な数量を意味する基数、順序の位置を表す序数の捉え方もあります。

「大きい小さい」の概念は、身近で親しみやすく、量的なイメージの芽生えに有効です。

量の概念を獲得するには、最初に「同じ集まり」や「違う集まり」の集合を理解します。その後、量の違いを判断する為に、1つのものに1つを対応させる「1対1対応」を学びます。計算に結び付く概念としては「合わせる」や「取り去る」の意味を学びます。

数詞と数字と数量の三項関係がイメージできると、算数学習の下地を築けたこととなります。

プログラム例

実物を使った数のやりとり遊び、イラストや数字を使っての数詞復唱、数字と数量のマッチング指導、実物を使った数の分け方

5. 国語や算数を学ぶ

読む、書く、計算するの領域

視覚化した足し算と引き算の指導

読みの仕組みは、文字を音に変換する「デコーディング」と、読んだ内容を理解する「読解」があります。これには音韻認識、一時的な情報の記憶・処理、語彙の知識・構文の理解等が関係しています。

書きは、文字を想起する「エンコーディング」と、用具を操作して「書く」作業があります。書きには「文字の記憶」だけでなく、文字の形や文字位置等の視覚認知、書く操作に必要な運動機能が求められます。

計算は、基礎となる「計算の自動化」を高めた上で、複雑な計算に対応する「筆算の手順理解」が求められます。文章問題の領域では、数や量の「変化」を読み取り、それを「式」に置き換える手順が発生します。

国語や算数等の学びは「読む、書く、計算」に加えて「聞く、話す、推論」が関係します。又、理解語の増加は、学力を高まりに繋がります。

プログラム例

文字のシャッフル遊び、難易度に応じた書き字の指導、数字教材を使用した計算手順指導、学習課題に沿ったプリント教材指導

6. 社会性を高める

曖昧さを理解しやい形で習得する

気持ちを理解するソーシャルスキル

社会性の具体例としてルールがあります。ルールは、文化で異なるだけでなく、状況に沿うことが求めらえるので高度な学習スキルです。人は幼少期からルールに触れ、暗黙のうちにルールを習得しています。社会スキルを意図的に身に付けるトレーニングとしては

①言葉や視覚教材を使い必要性を知ります。

②身に付けるスキルの使用場面を見ます。

③実際に演じます。

④演じた中で必要箇所を修正します。

⑤日常生活において使用します。

特に大切となる⑤は、褒められる等の成功体験を積み重ね、徐々に意識せずおこなえるよう変化させます。

プログラム例

身に付けたいルールを実演し習得する支援、人物を相手にした感情理解・感情表出、人との距離感を習得する支援、教材を使った状況理解の支援

7. 不適応行動を減らす

行動の前後を分析する

問題行動の行動分析

不適応行動と向き合う時は、行動分析学といわれる手法を用いて、行動を捉えます。

①不適応行動が起こる事前には【なんらかの出来事】が発生しています。

②【なんらかの出来事】に対して、当事者は【不適応行動】で応じます。

③【不適応行動】の事後、周囲の人間は【解決手段】を試みるので、本人とって「有意義な結果」が得られます。

①→②→③の流れから不適応行動は確立され、繰り返されることで行動が強化(増える)されます。

行動分析では、悪循環を断ち切る為に【解決手段】を変更します。不適応行動を発生させない為に【なんらかの出来事】を、事前に取り除きます。

プログラム例

待つことや落ち着いて座ることを習得する支援、静かに過ごすことを習得する支援、大人の言葉を受け入れる支援、不快や怒りを消化・回避する支援

8. 環境を整える

生活環境を理解しやすい形にする

環境調整による手順の構造化

幼児期・学齢初期の子どもは、発達が成熟していないことから、ちょっとした環境の違いが行動や情緒へ影響を及ぼします。環境を整える具体的な支援として

①新しい行動を身に付ける場合は、言葉で教えるだけでなく、視覚から理解できる手順表が有効です。

②「ことば」や「かず」等の学習は、静かな場所でおこないます。同時に、使いやすい教材を使用します。

③不注意な言動をみせるケースでは、部屋に不要な物を置かない等の情報を遮断する配慮が大切です。

④室内をうろうろする子供が着席イメージを持つには、適した机と椅子を使用し、更に好みの玩具を使って遊びます。

保育園や小学校に通われているお子さんの場合は、保護者さんと先生方が協議して、環境を共通化できると好ましいです。

支援例

本人に適した学習環境を考える、習得したい動作を増やすために環境を変える、気持ちの不安定を生み出さないよう環境を整える

関連ページ

気になる言動

気になる言動と要因へ移動

利用例

個別支援の利用例へ移動

サイト内での現在地