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個別指導の内容

個別指導の役割とは

【できない】を【できる】に

個別指導の役割は、お子さんの不得意なことに対して できる 環境を用意し、本人のペースで取り組める点にあります。集団教育は「人間関係」を深めたりと包括的な発達支援に適していますが、不得意部分は友達との比較から できない という気持ちが生じて意欲さを無くすケースもあります。

【できる】指導を具体化するには、子ども一人ひとりの【できない】点を細かく知り、その子に【適した形】で取り組むことが大切です。

個別指導の内容

個別指導による発達支援の手順

個別指導の内容は、お子さんの実態把握や保護者さまの希望を伺い、個別計画書の作成を通して決定いたします。私達が提案できる個別指導の内容と、そのプログラム例です。

個別指導の内容一覧

1.体の使い方を知る

2.生活動作を身に付ける

3.ことばを使う

4.数を知る

5.国語や算数を学ぶ

6.社会性を高める

7.不適応行動を減らす

8.環境を整える

1.体の使い方を知る

姿勢と協調運動

微細運動による指先の操作

運動は姿勢が適切に保たれることで成立します。姿勢は四肢と体幹の筋で制御しており、これが不安定になると様々な支障が起こります。

各運動に適した姿勢は経験を重ねた結果であり、後天的に獲得されたものです。姿勢指導は静的制御だけでなく動的制御も必要で、体幹の安定を目的としておこないます。

日常生活における全ての動作は、複数の運動が効率良く協調されて成り立ちます。ぎこちなさ・不器用さを抱えているお子さんもいますが、大人を含めて個人差がある領域です。

乳児期より目と手の協調運動は育まれ、代表例として「自分の手を追視する」運動があります。ものの使用は操作機能が高まるにつれてコントロールされ、指先や手首の調整もスムーズとなります。左右が異なる手の動きをする「分化」も、複雑な機能へと変化します。

プログラム例

立つ・座る等の姿勢維持、バランスを保持する体操、ボール等を使った運動、組み合わせ玩具遊び、手指の運動、ハサミの指導、紐通し

2.生活動作を身に付ける

日常生活で特に必要なこと

使いやすい食具を使った食事指導

基本となる生活動作は食事、排泄、着脱です。

①手掴み食べから始まる食事動作は、スプーン・フォークの扱いを覚え、こぼさない操作へと移行します。一人で食べられるようになると箸使用へと進みます。フォークや箸の微細操作は、両手の使い方、指先のコントロールが重要です。

②排泄は「尿意を意識できる」「尿を貯める量が増える」ことがポイントです。漏れた際の不快感は動機付けとなり、排泄と便器の結び付きは動作形成に必要です。排尿は脳からの指示で、括約筋が緩んでおこなわれます。

③衣類については脱衣動作が取り組みやすく、着衣は行為を細分化して始めると意欲的におこなえます。衣類の持ち位置が意識されていない場合は、視覚的な手掛かりが役立ちます。

プログラム例

衣服や靴等の実物を使用した指導、スプーンや箸等の実物を使用した指導、トングや洗濯ばさみを使った指先機能の強化

3.ことばを使う

コミュニケーションを含めた領域

二語文の言葉指導

言語の要素は音形を学習する、語彙を学習する、文法の学習、コミュニケーション学習分類されます。

私達は0歳時から身近な事物に興味を抱き、それらの扱い方を知ります。基本概念が形成されていくと物事には名称があることを理解し「単語受信」が可能となります。

語彙は身近なこと・好きなことから学習し、子どもが発信できる音形と意味を結び付けることを優先します。日常生活において、欲求や拒否の使用場面を設定することも大切です。

単語を2語文に繋ぐ場合は「名詞+名詞」や「名詞+動詞」から学習し、絵カードなど視覚教材を取り入れると理解が高まります。助詞の学習には絵カードと文字を組み合わせることが有効です。

コミュニケーションの特徴は意図が含まれている点で、状況に適した意図を覚えたり、視覚教材で補う工夫が必要です。

プログラム例

実物を扱った物の名称理解、写真・イラスト等を使った語彙理解、絵カードの組合せによる二語文・多語文指導、絵・音声・平仮名のマッチング指導

4.数を知る

数の概念を知る

視覚化した数の比較指導

数には「いち」「に」など数についた名称の数詞、「1」「2」と数を表す記号の数字、数の量的な意味として数量の要素があります。

また数には一般的な数量を意味する基数、順序の位置を表す序数の捉え方もあります。「1~10」を言えることと、数概念を理解していることは異なる意味です。

「大きい小さい」は身近で親しみやすく、量的なイメージの芽生えに有効です。

量の概念を獲得するには集合の理解から始めて「同じ集まり」「違う集まり」の作り方を知ります。

続いて1つのものに1つを対応させる「1対1対応」、量の「多い少ない」へ進み、その後は算数に結び付く「合わせる」「取り去る」「分ける」等を学びます。

数字数量の対応イメージが持てると、算数学習の下地ができあがります。

プログラム例

実物を使った数のやりとり遊び、イラストや数字を使っての数詞復唱、数字と数量のマッチング指導、実物を使った数の分け方

5.国語や算数を学ぶ

読む、書く、計算するの領域

視覚化した足し算と引き算の指導

読みの仕組みは、文字を音に変換する「デコーディング」と、読んだ内容を理解する「読解」があります。これには音韻認識、一時的な情報の記憶・処理、語彙の知識・構文の理解等が関係しています。読みを身に付けることが書き、計算の習得に繋がります。

書きは文字を想起する「エンコーディング」と、用具を操作して「書く」が作業があります。これには「文字の記憶」だけでなく、全体的な形や文字位置等の視覚認知、操作に必要な運動機能が求められます。

計算は、基礎となる「計算の自動化」を高めた上で、複雑な計算に対応する「筆算の手順理解」が必要です。口頭問題には数詞や数字の「変換」も使用されます。文章領域では、数や量の「変化」を読み取り、それを「式」に置き換える手順が発生します。

国語や算数の学びは読む、書く、計算に加えて聞く、話す、推論が関係します。

プログラム例

文字のシャッフル遊び、難易度に応じた書き字の指導、数字教材を使用した計算手順指導、学習課題に沿ったプリント教材指導

6.社会性を高める​

曖昧さを理解しやい形で習得する

気持ちを理解するソーシャルスキル

社会性の具体化例としてルールがあります。ルールは文化で異なったり、状況に合わせて選択する必要があるので高度な学習スキルです。私達は幼少期から意識せずルールに触れ、暗黙のうちに身に付けています。社会スキルを意図的に身に付ける場合は

①言葉や視覚教材を使い必要性を知ります。

②身に付けるスキルの使用場面を見ます。

③実際に演じます。

④演じた中で必要箇所を修正します。

⑤日常生活において使用します。

特に大切となる⑤は、褒められる等の成功体験として積み重ね、徐々に意識せずおこなえるよう変化させます。

プログラム例

身に付けたいルールを実演し習得する支援、人物を相手にした感情理解・感情表出、人との距離感を習得する支援、教材を使った状況理解支援

7.不適応行動を減らす

原因を探すことから始める

問題行動の行動分析

学校の宿題をやらずに投げ出したり、急にパニックとなってその場でうずくまったり、初めての場所へ行くこと拒んだりの行動は本人なりの理由があってのことです。一般的な捉え方としては

①不適応行動が起こる事前には【なんらかの出来事】が発生しています。

②【なんらかの出来事】に対して、当事者は【不適応行動】で応じます。

③【不適応行動】の事後、周囲の人間は【解決手段】を試みるので、本人とって「有意義な結果」を得られます。

①→②→③の流れから不適応行動が確立され、それが繰り返されることで行動は強化されます。

悪循環を断ち切るためには【解決手段】を変更する指導、不適応行動を発生させない為には【なんらかの出来事】を取り除く等の考え方があります。

プログラム例

待つことや落ち着いて座ることを習得する支援、静かに過ごすことを習得する支援、大人の言葉を受け入れる支援、不快や怒りを消化・回避する支援

8.環境を整える

生活環境を理解しやすい形にする

環境調整による手順の構造化

幼児期・学齢初期の子どもは発達が成熟していないことから、ちょっとした環境の違いが行動や情緒へ影響を及ぼします。環境を整える具体的な考えとして

新しい行動を身に付ける場合は、言葉で教えるだけでなく、視覚的にも理解できる手順表が有効です。

「ことば」や「かず」等の学習は静かな場所・使いやすい教材が必要です。

衝動的な行動をとるケースでは、部屋に不要な物を置かない等の情報を遮断する配慮が大切です。

うろうろを続ける児童が着席イメージを持つには適したイスの使用・好みの玩具が役立ちます。

お子さん達の生活は、自宅や学校等と複数の拠点を持っています。全ての共通化は困難ですが、ポイントを絞った環境調整は大切です。

支援例

本人に適した学習環境を考える、習得したい動作を増やすために環境を変える、気持ちの不安定を生み出さないよう環境を整える

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