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子供の発達段階 幼児期と乳児期の特徴

1. 子供の発達段階を把握する

乳児期や幼児期の発達はどう変わっていくの?子育てをしていると、ふと疑問に思うことがあるかもしれません。また、皆さんの中には発達の順序を把握したいと考える方がいるかもしれません。ここでは子供の発達段階を運動・微細運動・言葉・概念・社会性・生活習慣に分類し、月齢別に表しました。発達は途中を飛び越したりせず、順序立てて進むといわれています。順序性を知ることで、お子さんの成長に繋げていただければと思います。

子供の発達段階を知る上で把握したい項目

2. 乳児期や幼児期の発達を知る前に

子供の発達は個人差があり、一人ひとり異なります。

乳児期や幼児期の語彙獲得には個人差があり、個人差が生じる説明のひとつに語彙のどこに関心を向けるかが上げられます。「理解主導型」と呼ばれるタイプは、語彙の意味に興味を持ち語彙数が多くなる傾向です。「生成手動型」のタイプは音声を真似することに興味を持ち、語彙理解が遅くなる傾向です。その他の個人差要因としては、本人の気質、語彙環境等が考えられます。

スポーツの上手さや道具使用等の技能は、経験等による学習の結果です。身体機能が安定する4歳以降は意欲さ等も影響されるので、本人に適した学習の積み重ねが大切です。

社会性については、その場の状況、対象者との関係、子供自身のパーソナリティ、感情等に左右され、常に同じ行動を取るとは限りません。また、月齢が上がるにつれて、複数の要因が重なり合います。

2歳未満の【運動・概念】に関する発達で、気になる点がある場合は近くの保健センターや病院等に相談することをお勧めします。

※ここから先の乳児期・幼児期別に分けた発達は、あくまでも目安です。

3. 乳児期の発達段階

0~6か月の発達特徴

表情や発声で伝え、視・聴・触覚で思いを感じる

運動仰向けで左右非対称な姿勢をとる 左右対称の姿勢に変わる うつ伏せ姿勢で首を少し上げる 首が座る 手で足を掴む。

微細運動:ものを手に持たせると数秒握る 親指を開き始める 手に持っているものを口に入れる 手を伸ばしてものを掴む(リーチング)。

言語:泣くことで快・不快を伝える 「アー」「ウー」等のクーイングを使う 「ババ」「ナナ」等の喃語を使う。

概念:人の声や音のする方向に首を向ける 養育者の声と他の人の声を聞き分ける。一点を見つめる固視から動くものを目で追う追視に変わる 全方向を追視するようになる。色の違いが分かる。

社会性:眠っているときに微笑む(生理的微笑) あやされると微笑む(社会的微笑)に変わる 見慣れない人を見つめる。

生活習慣:おむつが濡れると泣く。ミルクを飲む スープ状のものを、口を閉じてゴックンする。

※厚生労働省のホームページには【離乳食の進め方の目安】があります。有効活用して下さい。

6~12か月の発達特徴

養育者との繋がりを深めつつ、体の支持機能を高める

運動:寝返りをする 腹ばいをする 両手を使ったお座りから、手を使わないお座りに変わる よつばいをする 掴まり立ちをする つたい歩きをする 高ばいをする 立つ。

微細運動:手に持ったものを、もう片方の手に持ち替える 指先を使ってものを掴む 掴んだものを自分で離す。

言語:「マンマン」等と音を繰り返し発語する 「マンマ」「バァ」等の意味のある言葉が出てくる。

概念:顔認知が高まり、他人と知人を区別する。2つのものを見比べる。大人の視線を追視する 大人が指差しした方向を見る 欲求や知っているものを指差しで伝える。

社会性:人見知りがみられる。特定の人を安全基地として、他の人や場所へ関心を向ける。「喜び」「嫌悪」等の基本的な感情をみせる。

生活習慣:舌で潰してモグモグと口を動かし食べる 歯茎でカミカミと潰して食べる。着脱時、大人に協力する動作をする。

4. 幼児期の発達段階

1歳~1歳6か月の発達特徴

歩行が始まり、探究活動を活発にする

運動:2・3歩の歩き始め、次第に歩行距離が長くなる。ものを持ったまま立ち上がる。

微細運動:親指と人差し指でものを摘まむ 積み木を3個程度積む。スプーンを上握りで使う。上下または左右になぐり描きをする。玩具を押して動かす。

言語:語彙数は30~50語。名詞やあいさつ語を中心に、身近で聞く言葉を模倣する。簡単な言葉を理解でき、指差しで応じる。名前を呼ばれると返事をする。

概念:盛んに大人の動作を模倣する。積み木を電車に見立てたりと「象徴機能」が発達する。

社会性:養育者の表情をみる。大人の行動を再現した遊びをする。一人遊びをする。

生活習慣:排泄間隔が固定されてくる。前歯で食べ物を噛み切る。手掴み食べをする。着脱を自分でやろうとする。

1歳6か月~2歳の発達特徴

ものへの関心が高まり、尋ねたり聞いて言葉を増やす

運動:小走りをする。手すりを持って階段を上り下りする。ものをまたぐ。しゃがむ。低い段差から飛び降りる。ボールを投げる。

微細運動:積み木を5個程度積む。積み木を長く並べる。スプーンを下握りで使う。ゆるい円を描く。

言語:語彙数は50~300語。「ワンワン+ナク」等の、2つの言葉を繋げた二語文を話す。

概念:「ナニ?」が増え、ものには名前があることを分かる。鏡に映る姿をみて自分と認識する。丸、三角、四角等の基本的な形を認識する。色に興味を持ち、同じ色を集める。

社会性:自分の存在に気付いたりと「自我」が芽生える。

生活習慣:動作で排尿意思を示す。舌で食べ物を動かし、奥歯を使い噛む。コップを使い一人で飲む。手助けを受けて着脱をする。

2~3歳の発達特徴

自分で身の回りのことを試みたりと自己主張が強くなる

運動:バランスを取って走ったり、止まる。その場で両足跳びをする。足を交互に出して階段をあがる。ものにぶら下がる。地面を蹴って三輪車を動かす。

微細運動:スプーンを三指握りで使う。指を1本ずつ動かせるようになる。大小の丸や、長短の線を描く。

言語:語彙数300~1000語。姓と名を言う。三語文を話すようになる。使える助詞が爆発的に増える。基本的な助動詞を使うようになる。

概念:大きい小さい、長い短い等の対比が分かる。赤・青・黄色が分かる。食べ物の好き嫌いが始まる。

社会性:自己主張が強くなる。友達に関心が向き、一緒に遊ぶ楽しさを気付く。自分の物と他者の物を区別する。

生活習慣:言葉でトイレに行きたいことを教えて、一人で行為をする。片手をお椀等に添えて食べる。着脱を一人でおこなう。服の前後・表裏が分かってくる。

3~4歳の発達特徴

知的興味が高まり、象徴機能や数の概念が発展する

運動:2秒程度の片足立ちができる。ケンケンしながら前に進む。後ろ向きに歩くことができる。三輪車をこぐ。

微細運動:大きなボタンの留め外しをする。顔を描く。顔から手足が出る「頭足人」を描く。箸を使い始める。ハサミを繰り返し動かし、直線を切る。

言語:語彙数1000~1500語。「ぼく」「わたし」等の一人称を使う。「食べ物」「動物」等の抽象的な言葉が分かる。

概念:高い低い等が分かり始める。上下前後の空間を把握できる。1~3の数が分かり始める。絵本のストーリーが分かる。簡単な遊びのルールが理解できる。

社会性:気の合う友達と同じ遊びをする。

生活習慣:トイレットペーパーを使い自分で拭く。裏返った衣服を自分で表に返す。

4~5歳の発達特徴

相手の気持ちを考えると同時に自意識が芽生える

運動:スキップをする。でんぐり返しをする。両方の足でケンケンをする。5秒程度の片足立ちをする。足を交互に出して階段を下りる。

微細運動:小さなボタンの留め外しをする。左右の手で異なる操作をする分化が進む。四角形を描く。胴体を含んだ人物画を描く。

言語:語彙数1500~2000語。正しい子音の発音が増える。自分の名前が書かれた平仮名を読めるようになる。

概念:数を10までの復唱をする。左右が分かる。自分の経験や出来事の記憶(エピソード記憶)が発達する。

社会性:抑制機能が高まる。他者の気持ちを理解できるようになる。他者の目を気にする自意識が芽生える。競争心が高まり勝敗・順位を意識する。集団での遊びを楽しむ。

身辺自立:食事・排泄・着脱の習慣が一通り身に付く。

5~6歳の発達特徴

ルールや約束事を守りつつ、道徳性が高まる

運動:縄跳びを使い両足跳びをする。鉄棒で前回りをする。跳び箱を跳ぶ。ブランコを立ち乗りする。かかと歩き、つま先立ちをする。

微細運動:三角形を描く。ファスナーを閉める。道具の扱いが巧妙になる。

言葉:語彙数2000~3000語。ほとんどの子音を正確に発するようになる平仮名を読めるようになる。

概念:10~20くらいの数を復唱する。「上・中・下」等の三次元関係が形成される。昨日、今日、明日の区別ができる。

社会性:共通のルール・特定の目的があったりと協同的な遊びをする。道徳的な判断基準を持ち、行動に示す。

身辺自立:尿意を感じたら自分でトイレへ行く。気温に合わせて、自分で衣服の調整をする。

6~7歳の発達特徴

読み書きへの関心が強くなり、推論や思考が伸びる

運動:鉄棒で逆上がりをする。側転をする。補助輪無しの自転車を乗る。走る動作に、片足跳び・跳躍・回転等の加えられる。

微細運動:固結び・蝶結びをする。首や眉毛等の詳細な人物画を描く。ひし形を描く。

言葉:語彙数3000以上。平仮名を書けるようになる。

概念:20~30くらいの数を復唱する。時間の単位が少しずつ分かる。曜日の単位が少しずつ分かる。

社会性:仲間関係が明確になり、関係の幅に個人差も生じる。社会的ルールを理解する。

身辺自立:鏡を使ったりして、自分で身だしなみを整える。

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